多重人格と多言語の環境づくり

2017/06/09
Takeshi Ambiru
ブログ 社長ブログ

先日たまたま見つけて衝撃を受けた記事がありました。「社会言語学において「バイリンガル」は「多重人格」であることが判明」(http://beinspiredglobal.com/multilingal-speaker-personalities @BeinspiredG) したということらしいのですが、タイトルを読んですぐに「あぁ、何となくわかるなぁ」と同意しました。

この記事では、サンフランシスコに住むバイリンガルな日本人女性を対象にした実験結果を紹介していましたが、彼女たちに英語と日本語で簡単なインタビューを行ってみたところ、同じ質問に対して言語が異なると回答や回答の際の話し方も変化していたといいます。また先日テレビでは外国にルーツを持つ子供が日本での生活で苦労することなどを話していました。この番組では日本語の漢字がわからないことや母親と母国語で話ができないなどのネガティヴな面に多くフォーカスが当たっていました。僕は複数文化の元で育つことができるのは一般的にはメリットの方が多いと考えていますので少し残念でした。

これまでの日本は、世界的に見れば稀な環境下にありました。他の民族と交流が少ない状態が現代まで続いた為、未だに外国人や外国文化を「外」のものとして捉えているのではないでしょうか。それでも今後の日本がこのままであるとは限りません。楽天や資生堂などの英語公用語のニュースや外国人観光客・労働者を増加させようとする社会の動きを見ると、いよいよ日本でも多文化に対して外ではなく内と考えなくてはいけない時がやって来たのではないでしょうか。

言語を話すということは、人と意思の疎通ができるということだけでは全くないんです。言語と文化的価値は一体化しています。性格まで変わると言われているのは、違う国の人々の価値観を自分の一部として取り入れるということで、まさに自分の幅を広げるということになります。自分の幅を広げる方法はいくつもありますが、言語の習得は1つの良い方法だと言えます。

僕は日本語、英語、北京語のトリリンガルですが、自分の娘にも英語、中国語を話せるようになってほしいと考えています。ただ日本では自然に過ごしていると英語、中国語に触れる機会がほとんどない為、どのようにその環境を作るかというのが目下の重要課題となっています。今のところの我が家の戦略は、早いうちは子供も混乱するだろうし保育園などの預け先でも困ってしまうので日本語で育てています。ただ近いうち、10〜12歳くらいまでに次の言語を話す環境を作り、その後17歳ごろまでに3つ目の言語を話す環境を作る予定でいます。これは僕ら夫婦の経験から導き出した1つの案です。この計画は僕と妻の公用語が英語や中国語だったらもっと別のものになっていたはずです。

僕らは今後も多文化・多様性をできるだけ応援しながら、自分の娘やその世代のためにできることを考え続けたいと思います。