AI活用で変わるビジネスモデル——Web制作会社が問い直す価値提供のかたち

こんにちは、アロハワークス代表の安蒜です。
先週末は浅草の三社祭でした。私は東京都台東区千束通商店街の理事を務めていることもあり、ここ数年は毎年、千束通りの宵宮4町会連合渡御のお手伝いをしています。ここ2年ほど特に感じることとしては、協力してくれるボランティアの方が年々増えていることです。職種・業種を問わず「手伝いたい」と集まってくれる方が増えています。これもひとえに商店街の理事長の人柄と、その思いへの共感の広がりだと思っていて、「この人のために動きたい」と思ってもらえることの力を、毎年このお祭りで感じています。
さて、そんな現場の熱気を背中に感じながら、今月は「AIが変えるスピード」と「私たちのビジネスモデルの変革」について、書いてみたいと思います。
「計画・実装・検証」のスピードが、桁違いに速くなっている
先日、リンクアンドモチベーションの白木俊行さんが書かれたnoteを読みました。AI時代における企業を取り巻く市場の変化を論じた非常に読み応えのある記事で、特にこの部分が刺さりました。
「仮説を立て、反証し、別の見方を出す。年次で大きな計画をつくって固定するのではなく、四半期、月次、場合によっては週次で仮説を更新する。計画の精度を上げるよりも、学習の速度を上げる」
── 白木俊行「AI時代の組織変革論|第一部」より
これは私自身もここ最近ひしひしと感じていたことです。世の中がAIを使うことで、「調べる・考える・試す・確かめる」というサイクルが、以前とは比べものにならないくらい速く回せるようになっています。
弊社でも、まだ全体的ではないものの、AIを活用した業務改善が少しずつ日常になってきています。そしてお客様からもよく「業務効率化や人件費削減にAIを使いたいので教えて欲しい」という問い合わせを最近本当に多くいただいています。弊社では自社で実践していることをベースにアレンジしながらお応えしていますが、特に手応えを感じているのは以下のような活用です。
- コンテンツの執筆支援——テーマと骨子を伝えて下書きを作り、磨き上げていく。「書きたいけど時間がない」という経営者の方には最も効果を実感してもらいやすい使い方です。
- 営業情報の整理・まとめ——商談メモや議事録の要約、次のアクション整理など、「地味だけど時間がかかる」作業の効率化。
- 思考が必要なルーティンワークの効率化——これまで「手が回らないから後回し」になっていた細かい作業に、ようやく手が届くようになってきています。
大切なのはまず1つずつ作業をAIに任せてみることです。私自身もその繰り返し&オンライン学習を通してノウハウを積んでいる最中です。
このスピードの時代に、ビジネスモデルを問い直す
一方で、このスピードの変化を実感すれと必然的に私の中で一つ大きな問いが生まれています。
それは、「私たちのビジネスモデルは、このAI時代に合っているか?」ということです。
Web制作やシステム開発、そしてその多くを受託という形で生業にしている私たちは、長らく「成果物に対する報酬」をいただくモデルで仕事をしてきました。Webサイトを作る、システムを構築する、その納品物に対してお代をいただく。これが業界の標準的な受託開発業のビジネスモデルです。
でも、AIによって「計画・実装・検証」のサイクルが高速化する世の中では、この前提が崩れ始めていると感じています。白木さんのnoteにもあるように、AIが普及すると「機能をつくるコスト」が下がります。これまで大がかりな作業だったことが、より少ない工数でできるようになる。そうなると、「作ること」に対して対価をいただくモデルだけでは、お客様への価値提供として十分ではなくなってくる、と感じています。
成果物(Webサイト・システム)を納品することではなく、そのWebサイトやシステムが生み出す「成果」や「価値」を提供すること——。まだ最終ゴールは先にある形ですが、この方向への転換は今の時代において避けられないと確信しています。
例えば、HubSpot等ツールを活用したマーケティング・営業支援の仕組みづくりに力を入れているのも、その方向性の一つです。石川県のお客様では、HubSpotの導入によってこれまで体系的にまとまっていなかった顧客情報が一か所に集まりはじめています。その情報を実際の営業活動や集客に活かしていくのはまさにここからですが、「土台をつくる」という最初の重要なステップを越えることができています。小さくとも確実に、成果に向けた仕組みを育てています。
Webサイトを含むITツールを活用したい経営者の方へ
WebサイトであれAIツールであれHubSpotであれ、ITを戦略的に使えるかどうかは、結局トップの理解と意思にかかっています。担当者任せ、制作会社任せでは、ツールは導入されても成果にはなかなか繋がりません。「なぜこのツールを使うのか」「これによって何を変えたいのか」をトップ自身が腹落ちして言語化できているかどうかが、結果を大きく左右します。これは、複数のお客様と向き合う中で確信になってきたことです。
弊社の初回のご相談は、まず現状のヒアリングから始めています。費用をかける前に「何が整っていて、何が足りていないか」「どこにITを導入したら成果が出そうか」等を一緒に整理するところから始めます。
おわりに
AIが世の中の流れを否が応にも高速化するこの時代だからこそ、「何を作るか」より「なぜ作るか」「誰の何に貢献するか」を問い続けることが大切だと思っています。
「どんな価値を届けたいか」——これは仕事の中だけでなく、人間が本来向き合うべき本質的な問いでもあります。何のために生まれて、何をして生き、どんな仕事をすべきなのか。AIが多くを代替できる時代だからこそ、その問いの答えを持っている人・組織が、本当の意味で強くなっていく。そう確信しています。
Webサイトの見直し、AI活用の第一歩、ビジネスモデルの変革——どんなことでも、まずお気軽にご相談ください。一緒に考えましょう。