新規事業に関する悩みとその解決法について

2017/11/14
社長ブログ

私たちの会社は、創業して17年、変化の激しいIT分野の中で、これまで一貫してWeb制作業務を中心に安定した事業を運営してまいりました。私は創業者として常日頃この先の事業展開を考える中で、やはり他社同様に新規事業としての自社サービスの開発が必要なのではないかと考えて参りました。ここ4年ほどでアイデアレベルのものはいくつもありましたが、その中で数件、実際にプロジェクトとして立ち上げたものもあります。ですが結果としては事業としては陽の目を見ないものばかりで、なかなか次の新規事業を立ち上げることができず、ここ1年ほどは気が重くなっていました。

新規事業のアイデアについて、本やブログを読むと「未来を生きて、今ないものを開発しよう」とか「自らが当事者となって課題を解決しよう」といいますが、僕個人としては、ある程度今の人生全般に満足していて、現在の東京は少し便利すぎるのではないかという風に思ってしまっているので、なかなか課題が見つからずに悩んでいました。

その他の方法としては、昔大学のビジネス学科で学んだ事ですが、自分たちが得意な事業分野の延長線上でも考えてみました。私たちが今得意としていること、それは言語(英語・中国語・日本語対応)とIT(特にWeb)です。これからの時代、言語とITは仕事をする上でのベース、コモディティです。コモディティと書くと一般的には企業としては避けるべきものを意味します。企業としての特色がなく、どちらかというとつまらないものように感じさせます。自社の強みはつまらないものなのかなぁとまた悩みました。

これでは進路に悩む高校生のようです。「ボールルームへようこそ」に出てくる富士田多々良少年のようです。
「何か一つでいい、これだと言えるものがあればもっとトンがったサービスが提供できて、面白くなりそうなんだけど…。」と悩んでいました。

そこで今日、一旦考えを転換してみました。
そうすることで悩みが完全に解決、とまではいきませんが少し気が楽になりました。
何をしたかというと、自社の置かれた現実を違った視点で客観的に捉えてみただけです。
以下に紹介します。

1つ目は、僕らは自分たちで寄り添う企業を選ぶことができるという点です。
それは僕らの得意分野は全ての企業が必要とするものだから、外的要因には左右されづらく、安定して運営できているのだ。という事実です。どの企業のお手伝いもできるから、新しいことに挑戦している企業や応援したい企業などどんな企業にも寄り添うことができるんです。そう考えると別にトンガってなくても良いんだ、と気持ちが楽になりました。

2つ目は、言語とITがコモディティ化するということは需要のパイはますます広がっていくという事実です。
僕は2000年の創業当時、このような時代がきっと来ると考えてそもそも事業を始めたのでした。インストール型のソフトウェアでなくて、インターネットに繋がったウェブシステムの開発に注力したり、言語ファイルの切り替えのみで1つのウェブアプリケーションを複数言語で使えるような開発手法を創業当初から行ってきたのも、今の時代ではそれが当たり前になると思っていたからでした。創業当時に考えていた時代が段々と現実になっていくことは全く悪いことではないのです。昨年あたりから英語や中国語を使った業務も実際に増えてきており、ようやく創業当初に思い描いていた理想的な時代が来たのだと考えることにしました。この件がきっかけで「初心にかえることも大事だな」と考えさせられました。

ということで新規事業については引き続き色々な可能性を模索しつつも、現在の事業を安定して成長させることも引き続き注力して参ろうと考えている次第です。言語とITでお困りの方がいらっしゃいましたらお声がけくだされば幸いです。

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