ホスティング会社の選び方(当社基準)
当社ではこれまで数多くのホスティング(サーバー)会社を利用し、その度に多くを学び、苦労しては別の会社に乗り換えてを繰り返し現在に至っています。そんな当社がホスティング会社を選ぶときの基準を書き記すことにより、これからホスティング会社を選ぶ中小企業の皆様のお役に立てれば幸いです。
尚、今回は特に当社が最も多く利用してきたVPS(仮想専用サーバー)やクラウドホスティングに絞って説明しています。VPS(Virtual Private Server)というのは、専用サーバーと共用サーバーの間にあるサービスで、双方のいいとこ取り(共用サーバー並のコスト&専用サーバー並の運用)ができるという特徴があります。またクラウド型ホスティングとは、CPUやメモリーといったハードウェアからなる物理的なサーバリソースについて、インターネットを通じて仮想的に利用できるサービスで、現在はIaaSとも呼ばれています。
一般的なホスティング(サーバー)会社選択基準
一般的にはホスティング会社は以下の様な基準で選択されることが多いはずです。
- 使用可能なプログラミング言語
- 利用可能なデータベース
- メモリーやHDD容量などのスペック
- 評判・実績
- 価格(コストパフォーマンス)
VPSサービスでいうと「さくらVPS」、「GMOクラウドVPS」、「Cloudcore VPS」などが有名です。
当社では上記全ての会社の利用実績がありますが、どれも十分なスペックと価格で提供されていますし、その情報は各社のウェブサイト上でも確認できます。ただし、これだけで会社を選択するのは危険です。特に法人でのビジネスユースの場合、拡張性や可用性が求められますので実際にサービスを利用してはじめて分かる点というのが数多く存在します。
当社が特に重要視する基準
サポート体制
サーバーのスペックと価格帯が同じような会社であれば、サポート体制が優れた会社という一点のみでホスティング会社を選択してしまっても良いかもしれません。特に電話対応と脆弱性対応に関しては重要です。
- 技術的な電話の対応時間と技術力
サーバー関連の不具合は一番起きてほしくないタイミングで起きるものです。サーバーに何かあったその時にサポート担当者に電話ができるかどうかで安心感がずいぶんと変わってきます。できれば24時間電話対応してほしい部分ではありますが、19時まで受け付けてその他はメールというところがワンオブベストでしょう。メールについては送信から1時間以内に対応してくれるところがベストです。またサポート担当者の知識レベルという部分も実際に利用して見ないとわからない部分です。悪いケースでは電話をとった人からトンチンカンな回答を貰ってその後の対応が必要以上に遅れることにつながります。技術サポートが良くない会社とは長く付き合えません。 - 脆弱性対応
安全なホスティング環境を維持する為には数多くのレイヤーにおいて、セキュリティを担保しなければなりません。サーバー利用者は、自身が納入するアプリケーションレイヤーに関する脆弱性については自己の責任のもと対応しなければなりませんが、ハードやネットワークに関しては多くの場合ホスティング会社に一任しなければならず、脆弱性についてのニュースが届いてからどの位短間でパッチを当ててくれるか、またはその部分も利用者の責任ですよと投げ出されてしまうかは実際に脆弱性が見つかってから判明する部分です。当社は過去にここでたくさん苦しみました。AWSではセキュリティパッチの提供がとても早く導入もコマンド一発の場合が多く大変便利です。
サーバーリソース拡張の柔軟性
例えば法人でWebを使ったサービスを提供している場合、そのサイトやサービスがどの程度成長するか正確に予想することは難しいです。はじめはほとんど利用者がいなくて赤字だった事業がある日突然どこかで紹介されてアクセスが何十倍にも増えるという話はそれほどめずらしくありません。そういったケースではサーバーリソースが柔軟に増減できるかどうかが重要です。
今日現在把握している限りではメモリやハードディスクスペースについては増やせる会社が多いのですが、IPアドレスの追加だったり、その他にもOSのバージョンアップのやり方やデータベースの共通設定など細かな箇所が自由にできないケースが多く、見落としやすいポイントですが、自社の用途によってはそこがネックになりツミます。
以上、サポートが超大事っていう点と、意外なリソースの柔軟性がネックになることがあるので要注意ということが伝われば幸いです。現在の当社のおすすめの会社についてはお問い合わせください。